豊臣秀吉も歩いた日本が誇る世界遺産!高野参詣道『黒河道編〜』

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和歌山県
豊臣秀吉も歩いた日本が誇る世界遺産!高野参詣道『黒河道編〜』

この記事の取材は、その時点の環境下で推奨されていた新型コロナウイルス感染症対策(マスク着用など)のもと実施しました。

『黒河道は、9世紀に伝わった真言密教と関わりがあり、人々の祈りの場として多くの人が参詣道を登ったとされている。当時の様子を示す記録はほとんど確認されていないが、1594年に豊臣秀吉が高野参詣の際この道を用いたという逸話が紀伊続風土記に残っている。』

さて、時は2021年10月上旬早朝。豊臣秀吉に代わり、パラグアイ人ゴトスポ記者、幸坂歩が427年の時を得て黒河道へとトレイルランニングでご案内致します〜!

さて、黒河道へは和歌山県・橋本駅からスタートだ!和歌山県へ向かうにつれ自然豊かな景色!!ワクワクしてきた!

それでは黒河道へLet’s go!!!
橋本駅から高野山を繋ぐ黒河道は片道約17キロの道のり。高野山方面へ向かう電車から見える景色はどんどん山が多くなってくる。本当に落ち着く眺めだ。文明から離れ旅をしている気分になる。

橋本駅に到着!!さて、高野山へスタートだ!!しかし。。。ここで早速ハプニング(涙)。。

さて、橋本駅到着!ロッカーに荷物を置きスタートだ!初めの2キロはロード。緑色の橋本橋を超えた辺りから山が近くなってくる。と、ここで、あーっっっっっ!!!!ロッカーに荷物は入れたものの鍵をかけるのを忘れてきたーっっっ!!早速やらかした。。戻りますか。。。あー。。!スタートそうそう思いやられる。。駅へ戻り、鍵をかけ、さて、気を取り直して再スタート!橋本橋まで戻ってきた。誤差と考えるとしよう。。でもトータル4キロの誤差って。。まーいっか!こう言う出来事は忘れようー!

橋本橋から見える山々を見るとワクワクしてくる〜!早朝という事もあり爽やかな朝だ!橋の下を流れる川の水も澄んでいて川底の小さな石までちゃんと見える。天気も良いし、最高のトレラン日和!
<font color='blue' size='2'>緑色の橋本橋と橋から見える景色。水がとっても澄んでいる!</font>
緑色の橋本橋と橋から見える景色。水がとっても澄んでいる!

黒河道への入り口にある定福寺!今日も無事にゴール出来ます様に!!

民家の間を通り抜け定福寺(じょうふくじ)に着いた。雲ひとつない真っ青な空の下で世界遺産、高野参詣道、黒河道と書いたのぼりが風で揺れている。まずは、日々の感謝と今日のトレランを無事終えられる様にお願いする。直ぐ目に飛び込んできたポスター『生きている間が人生、どう生きたらいいのか今のうちに考えておきたい』。いい言葉だな。。と思いながら今日のお願い事をした。
<font color='blue' size='2'>定福寺の青空の下で揺れる『黒河道』ののぼりと考えさせられる伝道ポスターの言葉</font>
定福寺の青空の下で揺れる『黒河道』ののぼりと考えさせられる伝道ポスターの言葉

いざ黒河道へ!!入り口には、『御入りの方はお使いください。道中気をつけて』と竹の杖が!!さりげない優しさが良いな〜!

お寺を後にし、黒河道へ入る。流石世界遺産!案内標識が親切でほっとする。大通りから細い山道を上がって行く。熊野古道にもあったが山道に突如お地蔵さんが現れる。また、その隣には『御入りの方はお使いください。道中気をつけて』と竹の杖が置いてある。見知らぬ人に対しての親切な心を感じるのが何か良いなー。こう言う事を感じながら走れるから参詣道は好きなんだよねー!
<font color='blue' size='2'>山道に突如現れるお地蔵さんと知らぬ人から知らぬ人への優しさを感じる杖</font>
山道に突如現れるお地蔵さんと知らぬ人から知らぬ人への優しさを感じる杖

文明と歴史が混じりあう古道はワクワクする!!

さて、完全にトレイルに入った。年月をかけて積もった枯れ葉がふかふかな山道を作っている。凄く走り心地がいい。時々、黒河道ののぼりがある。人工的なものが何もない山の中ではこういうのを見るとなんかホッとする。暫く進むと民家が出てきた。民家横の細い道を上がって行く。昔から使われている古道であるため、民家の間を通り抜ける場面が割とある。今日の古道は、柿園の間を抜ける様だ。品種改良されているやや四角い柿が目の前に!古道を走っていても時代の流れを感じる。

柿園で思いがけぬ出逢い〜!

と、ここで、どこからか『お参りかい?、行ってらっしゃ〜い』と言う声が聞こえる。辺りを見回しても誰もいない。。『ここや、ここ!』と。『えっ!どこ???』と辺りを見回しながら大きな声で答える。すると、数メートル先の柿の木がゆさゆさ〜。おじさんが木の上から話しかけてくれていた!思わず、『あーっ!!!!そこね〜!!!』と大笑い!するとおじさん、『鹿みた??』私、『えっ!鹿??見てないですけど、出るんですか??』おじさん『出るよ〜!ほら、ひゅーって聞こえるでしょ?これ鹿の鳴き声よ』と教えてくれた。今日もまた一つ面白い事を覚えた!『行ってきま〜す』と言い柿園を後にし、山道を進む。
<font color='blue' size='2'>ふかふかで走り心地が最高な山道と古道に現れた柿園の柿</font>
ふかふかで走り心地が最高な山道と古道に現れた柿園の柿

柿園を抜け、山道を通り、高台に出た〜!高台から見渡す景色は最高〜!

しかし、かなり人通りの少なそうな山道だ。。凄く茂っている!何かドキドキ、ワクワク!でも大丈夫!黒河道ののぼりが出てくるたび、正しい道を進んでいると思いほっとする。さて、少し高台に着いた!おー!さっきの緑色の橋本橋があんなにも遠くに見える。ちょっと達成感!標識に従いながら更に山道を進む。このルートは山道がふかふかで本当に走りやすい。
<font color='blue' size='2'>すごく茂っている山道。。遠くに安心感を与える『黒河道』ののぼりが見える!高台からは先程通ってきた緑色の橋本橋が達成感を与えてくれる!!</font>
すごく茂っている山道。。遠くに安心感を与える『黒河道』ののぼりが見える!高台からは先程通ってきた緑色の橋本橋が達成感を与えてくれる!!

ひんやりとしたとっても気持ちがいい山道に入った!ひんやりとした空気、流れる水の音、風で揺れる木々の音!最高だね!!

ん?崩れかけの廃墟が出てきた。細い枝を組んで作ってある土壁の家だ。今にも全て崩れ落ちそう。。歴史を感じられて結構好きだ!許されるものなら中へ入って見たいくらいだ。廃墟を後にし、進む。木の橋を渡ると、ひんやりした山道になってきた。川沿いを暫く走る。空気はひんやり。山道は湿っていてとっても気持ちが良い山だ!この様なところに来ると、自分と大自然のみ。立ち止まって、両手を広げ、目を閉じ、大きくゆっくり深呼吸を数回する。頭スッキリ!
<font color='blue' size='2'>いつから建っているのだろうか?興味をそそられる廃墟!とひんやりとした空気が頭をスッキリさせてくれる川沿いの林道!</font>
いつから建っているのだろうか?興味をそそられる廃墟!とひんやりとした空気が頭をスッキリさせてくれる川沿いの林道!

高野山へお参りに行くと言う団体さんに遭遇!!拍手でお迎え!!一芝居打つことに。。

暫く進むと、前方に団体さんがいた。30人位だろうか。。最後尾の人が気づき、『おーい、トレランの人が来たから斜面側に寄って〜』と全体に声をかけてくれた。団体さん一斉に斜面側に寄って道を開けてくれた。が、この道、やや登り。。本当なら歩きたい!!。。だが、せっかく道を開けてくれた、おまけに拍手までされてしまっては一芝居打たねば!と思い走って通る事に!!『がんばってねー!応援しているよ〜』と声をかけてくれる!『ありがとうございま〜す、頑張りま〜す』と言いながら団体さんの横を通り過ぎる。少し経って、歩く。『あ〜!恥ずかしかったー!!!』。山は想定外の出逢いや出来事があるから面白い!何事も一期一会!!更に進む。板でできた橋を小走りで通る。ん??何かあった!?戻って、板の間を覗く。あら〜!蜘蛛の巣??めっちゃ小さい!が凄く繊細で綺麗〜!!このタイプの蜘蛛の巣は初めてだ!蜘蛛はお留守のご様子。
<font color='blue' size='2'>拍手でお見送りしてくれた団体さんと橋の間に作られていた繊細で小さな蜘蛛の巣!</font>
拍手でお見送りしてくれた団体さんと橋の間に作られていた繊細で小さな蜘蛛の巣!

蛇に遭遇!!!!無事回避!!あービックリした!!

少しスピードを上げて進んで行く!何て気持ちが良い山道だろう!と、思っていると、うわっっっ!!蛇だ!!!踏んでしまうところだった!少し冷や汗!!山道と同じ色をしているから気づかなかった(残念ですが、写真は勿論ありません!)。こう言うところは早く去ろう。平らな林道に入った。暫く行くと、高野参詣道、女人堂の標識が!さてもう少しだ!

高野山・女人堂に到着〜!!!!長い道のりでした!!

高野山に着いた!最高だー!!誰もいない!!もみじが赤く紅葉し始めている。真っ青な空に赤いもみじ。もう秋だねー!女人堂へ向かう坂道を進む。誰もいない。凄く落ち着く空間だ!女人堂に到着!交通安全地蔵がいた!まず、無事到着できた事に感謝する。
<font color='blue' size='2'>誰もいない!ひんやりした空気の中お香の匂いが漂う女人堂への道と女人堂</font>
誰もいない!ひんやりした空気の中お香の匂いが漂う女人堂への道と女人堂

奥之院へ寄り道〜!!まだ元気だし往復しま〜す!

さて、まだまだ走られそうだし、今日は往復しようー!!ちょっと寄り道して、奥之院を通って行こう!苔で覆われた石塔。何て綺麗なのだろう!大きさや、形、並んでいる順番など、きっと意味があるのだろうなーと思いながらまたトレイルに入った。途中までは来た時と別ルート、その後合流予定。
<font color='blue' size='2'>苔で覆われた石塔と鳥居。なんて美しいのだろう!!歴史を感じる神秘的な空気が漂っている</font>
苔で覆われた石塔と鳥居。なんて美しいのだろう!!歴史を感じる神秘的な空気が漂っている

帰り道、巨大キノコ発見!!!お皿みた〜い!めっちゃ派手な蜘蛛もいた!!

暫く山道を進む。うわー!!めっちゃ大きいキノコが現れた!直径25cmくらいだろうか。。ここまで大きいと何か笑えてくる!さらに山道を進む。うわっ!すごい赤と緑の蜘蛛が出てきた!来る時見た華麗で繊細な蜘蛛の巣とは真逆で、ぐちゃぐちゃの蜘蛛の巣を作っているちょっと派手な蜘蛛!自然って面白いなー。
<font color='blue' size='2'>笑っちゃう巨大キノコ!お皿みたい〜!とグチャグチャ蜘蛛の巣の作者である赤と緑の派手な蜘蛛!</font>
笑っちゃう巨大キノコ!お皿みたい〜!とグチャグチャ蜘蛛の巣の作者である赤と緑の派手な蜘蛛!

来る時に会った団体さんとまた遭遇!もう一芝居打つことに!(笑)

更に進むと、今朝通った山道に合流。来る時に出逢った団体さんにまたしても遭遇してしまった!道を開け拍手でお迎えされてしまった。。。もう一芝居打つ事に!あーっ!!恥ずかしかったー!来る時は、高野山を目指しずっと登りだったが、帰りはずっと降り! あっという間に橋本に着いてしまった。

今朝出逢ったおじさんの柿園を通る!が、おじさんは流石に木から降りていた。残念!!ただいま〜と言いたかったなー

今朝通った柿園を通る。流石におじさんはもう木から降りていた。残念。『ただいま〜!』と言いたかった!
<font color='blue' size='2'>今朝通った柿園。残念、おじさんはもういないご様子。</font>
今朝通った柿園。残念、おじさんはもういないご様子。

橋本駅に帰ってきた!!!最高の夕日が迎えてくれた〜!とっても幸せな時間でした!!

橋本橋に着いた!夕陽がきれいだー!駅から見える日没最高〜!あたりの雲が赤く染まっている。今日も最高の1日でした!わずか1日で、新たな体験や思い、様々な出逢いがあった高野参詣道『黒河道』トレラン!最高でした!!さて、次はどのルートで高野山へ行こうかな〜!と電車から見える夕日を見ながら、次回の旅の妄想に浸りながらの帰宅路。
<font color='blue' size='2'>橋本橋から見えた夕日は橋本駅から最高に綺麗な日没となって見えた!最高に幸せな1日の終わり方だ!</font>
橋本橋から見えた夕日は橋本駅から最高に綺麗な日没となって見えた!最高に幸せな1日の終わり方だ!

近隣で開催される
ワールドマスターズゲームズ
2021関西の競技

幸坂 歩
投稿者紹介

幸坂 歩

南米パラグアイ産まれ、パラグアイ育ち、日本へ留学して8年になります。普段は研究職をしています。プライベートではボランティア活動(主に翻訳・通訳や文化紹介など)が大好きで、ゴトスポもマスターズゲームの通訳ボランティアでの参加を希望していたところご縁がありました。自然が大好き!特に植物と山が好きです。1年ほど前からトレイルランニングにハマっています!